ドイツの北側、バルト海(Ostsee)に浮かぶドイツ最大の島がリューゲン(Ruegen)島です。ドイツでも人気のリゾート地として有名です。 まだ本格的な夏には入っていないのですが、どんなところなのか一度は訪れてみたいと思っていたので、1泊2日で行ってみることにしました。

ベルリンから車で北上して行きます。距離的にはそれほどでも無い(約250km)のですが、アウトバーンがそこまで通じておらず、 多くを一般道を走らなくてはいけないため時間がかかりました。途中工事中のところもあったりして、 結局4時間かかって、まずはバルト海に面した町、シュトラールズント(Stralsund)に到着、ここで休憩を兼ねて昼食をとることにしまいた。

天気も良く、気持ちいです 公園はバルト海に面してます 公園の入口にあった像

緑豊かな公園でおにぎりを食べてから、せっかくなので町を観光することにしました。 アルターマルクト(Alter Markt)広場に面して、美しいレンガ造りの建物が市庁舎(Rathaus)が建っています。 この市庁舎の斜め後ろ側にニコライ教会(Nikolaikirche)があります。白を基調にしたアーチ型の天井を持つ教会の中も、大変美しかったです。

繊細で特徴的な市庁舎 教会の中も素晴らしい

ニコライ教会から南へ500m程歩くとノイアーマルクト(Neuer Markt)広場に到着、この広場に面して建つ大きな教会がマリエン(Marienkirche)教会です。 この教会は非常に大きく、内部もまた美しいのですが、なんといっても高さ104mのというが特徴です。

大きな存在感、そして104mの塔 内部も大きく美しいです

塔の上からはバルト海、そしてリューゲン島までの景色が一望出来るということなので、それなら是非登ってみなくてはもったいないです。 そしてもうすっかりお馴染みになりましたが、はい、エレベーターはありません(笑)。階段で登っていきます。 初めの方はこれまでもにもよく経験した狭い石の階段だったのですが、途中からは木で組まれた急な階段になり、そして最後は階段というより梯子でした!! この梯子を含めて全部で370段を制覇すると、やっと塔の上に到着です。

塔への入口 最初は狭い石の階段 途中からは木の階段 最後は梯子状態!! 塔の上の出入り口はこれです

この日は天気も良かったので、シュトラールズントの街とバルト海の眺めは素晴らしかったです。 そして見えました見えました、リューゲン島が見えました!! リューゲン島へ続く大きな橋も見えました。これからあの橋を渡って島へ行くんです。

シュトラールズントの街並み リューゲン島と、島への橋

リューゲン島の位置も確認出来たので(笑)、街を出発です。街にはさすがにリューゲン島への方向を示す案内板があるのでそれに従って走ります。 そしてさっき塔の上からみた橋を渡って、ついにリューゲン島に上陸しました。

ドイツ最大の島、リューゲン島の広さは976km2です。東京23区(617km2)よりも、佐渡島(857km2)よりも大きいです。 もともとは旧東ドイツの高級保養地だったということで別荘が多いらしいですが、最近はホテルもたくさん出来て、人気のリゾート地になっています。 島にはいくつもの小さな街があり、その中でもザスニッツ(Sassnitz)、ゼーリン(Sellin)、ビンツ(Binz)にはリゾートホテルが多く賑わっているようです。 今回、私達が向かった町はビンツで、16時過ぎにホテルに到着しました。

このホテル、写真のは受付と客室が数室ある建物で、これより大きい客室のみの建物が数十棟広大な敷地に並んで小さな村のようになっているものです。

今回宿泊したホテル キッチン付きリビングダイニング こちらはベッドルーム

受付でチェックインをした後、部屋に入ってビックリです。日本で言う1LDK+バルコニーってやつなんですよ。 ベッドルームとは別に大きなキッチン付きのリビングダイニングルームがあるんです。 そこにソファー、(上の写真には入りきれて無いのですが)ダイニングテーブルがあります。 部屋には鍋・フライパンや包丁などの調理器具、コーヒーメーカー、冷蔵庫、食器などなど、全部そろっているんです。 バルコニーにも椅子とテーブルが用意されています。そう、滞在期間中ちゃんと生活出来るようになっているんです。外のレストランで食事をしてもよし、 自分達でここで食事を作って部屋やバルコニーで食べるもよし。 ああ、なんということか、そうなのか、そうなんだ、ここは1泊2日で来るところでは無いぞ〜!!(笑)

一休みしてから海岸へ行ってみました。今回のホテルから海岸まではちょっと歩ける距離ではなかったので、 車で途中まで出て、そこから徒歩で行きました。

ドイツに来てから初めて砂浜を歩きました。この日の海は非常の穏やかで、砂浜によせる波も静かで穏やかでした。 海は汚れておらずゴミが浮いてませんし、砂浜も全くと言ってよいほどゴミが落ちていません。 もちろん清掃が行き届いてるのでしょうが、一日の終盤でこれだけきれいなのは訪れる人も気を付けているのだと思います。 この辺りは日本も是非見習って欲しいですねぇ。

果てしなく続く海岸 これがバルト海です

砂浜を散歩してお腹も空いたので、夕食を食べに行くことにしました。海の側ということで魚貝類のメニューのある店に行きました。 注文したのはこの地域の海で取れる魚料理です。カレイは脂がのっていて美味しかったです。特に縁側はもうとろとろでした。 もう一品はドイツ語だったので何の魚か名前がわかりませんでしたが、 素揚げの状態で塩加減もちょうど良く、これは日本人好み、美味しかったです。付け合せのザワークラウトも酸味が控えめで魚料理にぴったり。 一緒に出てきたジャガイモもこれってバター醤油!?という味付けてこれまた美味しくて、夕食は大満足でした。

こちらが夕食をとったレストラン 脂がのっていて美味かったカレイ 白身の魚の素揚げは日本人好みの味

夕食後は、海岸線の店が立ち並ぶ通りを少し散歩してからホテルに戻りました。なんともゆったりした時間で良かったです。

翌朝はゆっくり目に起きてホテルで朝食をとってからチェックアウトしました。 前述したようにこのホテル、私達の泊まった受付のある棟以外に数十棟が敷地に並んでいるわけですが、 裏手にみたら敷地にはたくさんの芝生や遊び場、ベンチや野外に設置されたテーブルセットなどがあり、自由に使えるようになっていました。 この日の朝も、既にそこで遊んでいる子供や、テーブルセットで飲み物を飲みながら楽しそうに話しをしているグループがいました。 う〜む、やっぱり1泊2日で帰る場所ではないんだなぁ、ああ、もっと泊まってゆっくりしたい!! でも、今回はこれにてチェックアウト(笑)。

さて、海岸にいってみたたら、この日も天気が良くて既に多くの人で賑わっていました。砂浜には浜藤椅子と呼ばれるものがあります。 これは2人掛の大きさで上にひさしがついている椅子で、海岸線沿いのホテルなどで借りることが出来ます。ここにゆったり座って、 本を読んだり、たまに砂浜を歩いたりとのんびり出来るのです。これも砂浜の名物になってます。

砂浜で思い思いに楽しみます ビーチバレーをする人たちも 波打ち際を移動しながらのアイス屋さん

他にも、ビーチバレーをする人、砂浜に直に寝ころがる人などなど。砂遊びや水辺で波とはしゃいでいる子供もいます。 また、砂浜にアイスクリームを売りにくるお店もあります。

海岸の南の方には、遊覧船が発着する桟橋があり、歩いていくとちょうど船がやってくるタイミングでした。 桟橋側から見る海岸も美しかったです。桟橋の目の前には赤い屋根の大きな建物が見えます。

結構長くて海を歩く感じで楽しいです こちらが遊覧船、ちょうど到着です 海から見たホテル、美しいですね

これはクアハウス・ビンツ(Kurhaus Binz)というホテルで、絵葉書などにも使われる美しい建物が特徴です。 もちろんホテルですから宿泊することが出来ます。海岸沿いの一等地で美しい建物、そしてクアハウス付きですから、 お値段は説明するまでも無いですね(笑)。

桟橋をあがったところから真直ぐ内陸に向かって延びるハウプト通り(Hauptstrasse)は目抜き通りで、 お土産屋やカフェなどが並んでいます。通りは両側に木が並んでいて、もうこの時期には濃い緑の並木です。 通りの面した建物も白壁がほとんで、良い意味で全然ドイツっぽく無いですね。 汽車の形をした観光の巡回バスも町に完全に馴染んでました。

美しい建物が並びます この形で町に馴染んでますね こちらはカフェ、こういう建物が並びます

様々なお店とならんで不動産屋もありました。だいたい30万〜40万ユーロ出せば、この付近に別荘を持てるようです。 金額としては大きいですが、床面積が200m2〜300m2で広い庭付きの別荘ですから、納得です。 と言ったところで、当然私には購入出来るお金は無いんですけど(笑)。あと、今回お土産としては砂浜で拾った小さな貝殻のみです。 リューゲン島名物というのは無いので、お土産屋さんには、いわゆる何処にでもあるマグカップとか置物とかそういうばっかりなんです。 ま、もともとここはリゾート地、ゆっくり休養するだけで良いわけです。

一軒、いかがですか(笑) 砂浜で拾った1〜1.5cm程度の小さな貝殻

ということで、リューゲン島は本当に素晴らしいところです。人気のリゾート地であるのは当然です。 今回、1泊2日というのが本当に惜しくて、名残惜しかったです。 ですので、夏に再度ここに来ようかと思ってます。海岸沿いのホテルはどこも高いのですが、 一本内側に入ったところであれば値段もお手頃ですし、海岸にもすぐに行けるので、その辺りを狙ってます。 もちろん次回は3泊くらいして、ゆっくり楽しむつもりです。

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