〜 第3日目 〜

3日目は、まずペトシーン公園(Petrinske sady)に出かけました。ホテルのそばからトラムに乗って麓の公園に到着。 公園には桜の花も咲いていて、気分はすっかり春でした。そこから頂上へはケーブルカーで上がります。頂上と言っても丘なのであっという間に到着しました。

プラハの町を走るトラム 気分はすっかり春 ケーブルカーで丘の頂上へ

頂上には高さ60mの展望台があります。形がエッフェル塔に似てるなぁ、というのも当然で、エッフェル塔を真似して1891年に建てられたものです。 展望台へはまたしても階段でしか上れない!! 朝から良い運動をすることになりましたが、ご褒美の頂上からのプラハの眺めは爽快でした。

丘には他に、聖ヴァヴジネツ教会(Kostel sv. Vavrinec)、天文台(Hvezdarna)、鏡の迷路(Zrcadlove bludiste)などがありました。 鏡の迷路は、鏡で壁が作られている迷路と、身体が細く写ったり太って写ったり、足が長く写ったり短く写ったする鏡がおいてある建物です。 日本でも、最近はほとんど見かけなくなりましたが、昔は遊園地なんかにありましたよね。しかしこれって全然プラハと関係ない施設でしょ(笑)。 しかもいまどきこんな程度のもので喜ぶ人は...と思いきや、子供から大人まですごく盛上っていてちょっとビックリしました。 是非、日本に遊びに来て、これの何倍も凄い仕掛けが溢れている遊園地を楽しんで欲しいです(笑)。

螺旋階段で展望台へ 展望台からの見るプラハの町 聖ヴァヴジネツ教会 丘の西側にある城壁、飢えの壁

丘の西側には飢えの壁(Hladova zed)と呼ばれる長さ約1.2Kmの城壁があります。これは1360年から1362年にかけてカレル4世の命によって造られたものです。 何で"飢えの壁"と呼ばれるかというと、貧困と飢餓で苦しんでいた人々を救うために、あえて壁作りの仕事を用意して賃金を支払った、ということからです。 いわゆる公共事業による支援ですね。

ケーブルカーで降りてきて、昨日も通った芸術家の家(通称ルドルフィヌム Rudolfinum)の前を過ぎ南に歩きました。そうそう、昨日は気がつかなかったのですが、 芸術家の家の前の公園にはドヴォルザークの像が建っていました。芸術家の家の中にもドヴォルザークホール(Dvorakva sin)というのがあって、 プラハの春の音楽祭のメイン会場なんだそうです。

正面側からみた芸術家の家 ドヴォルザーク像

カレル橋の入口を通り過ぎ、さらに100mほど南に歩いて川の方へ曲がると、スメタナ博物館(Muzeum Bedricha Smetany)があります。 「わが祖国」で有名な作曲家スメタナはチェコ出身なのです。 ヴルタヴァ(Vltava)川に面したラジャンスキー宮殿と呼ばれるこの建物に、スメタナは1863年から1869年まで住んでいたそうです。

ヴルタヴァ川とカレル橋を望む眺め テラスにあるスメタナ像 美しい建物です

博物館にはスメタナの生い立ちや活動に関する資料などがありました。楽譜や手紙なども直筆の物ではなく複写の展示だったり、 展示面積もそれほど広くないせいか、来場者はあまりいませんでした。

スメタナ博物館でこの日の主な観光は終了で、あとは街の散策とお土産の品定めにしました。 ここからさらに300mくらい南に歩いていくと、ガイドブックには出ていない公園と塔が現れました。有名なものだと思うのですが(笑)、残念ながら何かは分かりませんでした。 そしてさらに150mほど南にいくと黒くて大きな建物が角に現れます。これが国民劇場(Narodni divadlo)です。

多分、有名な塔だと思います チェコ人の誇り、国民劇場

国民劇場には有名な歴史があります。ドイツが支配し、プラハの劇場ではドイツ語の作品しか上演されず、チェコ語を自由に話すことさえままならなかった時代に、 チェコ語の作品が上演される自分たちの劇場を造ろうと人々が立ち上がりました。1849年に建設委員会が発足、チェコ人の建築家ヨゼフ・ジーテクと助手のヨゼフ・シュルツが設計にあたりました。 建設費用はチェコ全土から寄付を募り調達しました(このとき、ドイツの息のかかった人たちは寄付を拒否したそうです)。1881年8月12日、ようやく劇場が完成しました。 ところがなんと落成式のまさに前夜、突然の火災で劇場が焼け落ちてしまったのです。なんという悲劇でしょうか!! しかし、まだ鎮火されていないさなかに、誇り高きある一人のチェコ人の男が「新しい劇場を建てようじゃないか」と叫び、帽子をとって募金活動を始め、 その場にいた多くの人たちもその帽子にお金を入れ、再度寄付活動が始まりました。前回助手だったヨゼフ・シュルツが監督となり、2年後の1883年についに再建・完成しました。 今でもこの劇場で上演される作品はチェコ語が原則です。

この国民劇場に対抗して、なんとドイツ人は「ドイツ人のための劇場」というスローガンでドイツ劇場というのを造りました。プラハ本駅の南側にあります。 1960年代〜1970年代に全面改修され、現在は国立オペラ劇場となっています。

国民劇場の角から大通りを東へいくと、大型のスーパーマーケット"TESCO"があります。地下1階から地上5階までの各フロアに食料品から雑貨・お土産・電化製品まで いろいろ揃っていて、値段はスーパーマーケット価格ですからお得です。 私達もここでボヘミアングラスをお土産に買おうと思っていたのですが、残念ながら気に入ったデザインのが見つからず止めました。 結局ここでは、私が車の運転時に使用するサングラスを買いました。ちゃんとしたのは日本に行ったときに買おうと思っているで、当面しのぐための物です。 はい、スーパーマーケットとして利用させていただきました(笑)。

ここから少し歩いたところに黄色地に青文字の目立つお店を発見しました。なんと39Kc(=約156円)ショップです。日本の100円均一と同じパターンですね。 お店の中に入ってみると、衣類・雑貨・オモチャなどでいろいろ置いてありますが、日本の100円均一ショップの品揃えには遥かに及びません。 私が知っているのは1年半前の日本ですから今はもっと凄くなっているんでしょうねぇ。100円均一ショップをよく利用する方、是非教えてください(笑)。

大型スーパーTESCO、お土産類も 39Kcショップを発見!! 似てるけど、そっくりではなく

随分歩いたので、ちょっと休憩しようとカフェを探していたら、またしても面白い店を見つけてしまいました。その名は"スター・カフェ"です。 なんとなく某有名カフェに似ているような気がします。文字や看板の色使いなんかも雰囲気が似てますが、そっくりでは無いところがまた微妙(笑)。 もちろん、ここでお茶をしてきました。店内は変にお洒落をしているインテリアで面白かったです。

この日の夕食は昨日に引き続きチェコ料理を食べに行きました。行ったお店は昨日のお店の隣です。 昨日のお店は庶民的な雰囲気、この日のお店はちょっとお洒落な雰囲気でした。 店内も混雑していて私達は幸運にもタイミングよく空いたテーブルにつけましたが、その後に入ってきた何組ものお客さんは満席で引き上げていく状況でした。 でも、メニューをみてビックリ。なんと昨日のお店とほぼ同じだったんです。というか、ようは隣と同じ系列なんですね。 私が頼んだグラスワインなどは値段も同じでした。こちらの店舗は観光客が多いと思うので、値段を変えていないのは良心的ですね。

今日は左側、昨日は右側、同じ系列です。 豚肉のソテーに焼いた玉葱

お洒落な雰囲気ならこちらの店舗へ、待たずに座って食べたい方は隣へどうぞ。どちらのお店も美味しいチェコ料理が手頃な値段で味わえます。


 〜 第4日目 〜

最終日。ホテルのチェックアウトは12時でよいと確認が取れたので、昼まで観光してからプラハ-ホレショヴィツェ駅へ向かうことにしました。

まずは、昨日見つけたボヘミアングラスのお店へ。小さなお店なんですが、ショーウィンドーに飾ってあった花瓶とテーブルベルが良いデザインだったのです。 昨日はお店が営業しておらず購入出来なかったので、今日は開いていて欲しいと願いつつ向かいました。行ってみると、よかったよかった、開いてました。 欲しかった花瓶とテーブルベルを買うことが出来ました。お店の人も感じ良く、いいお店でした。

小さいけど良いお店でした ムハ美術館はカウニツキー宮殿内に こちらの看板も目印に

プラハ観光の最後を飾るのはムハ美術館(Muchovo muzeum)です。日本ではミュシャの呼び方が一般的かもしれません。 ウィーン、ミュンヘンなどを転々とし特にパリ時代の活動が有名なムハですが、1860年のチェコ生まれなのです。1910年からはプラハに戻って活動していました。 美術館ではポスターやスケッチなどの他にも絵のモデルの写真、生涯と作品に関するビデオなども観ることが出来ました。

これでプラハ観光は全て終了です。ホテルをチェックアウトしてプラハ本駅へ向かいました。ここから来た時と同様に地下鉄に乗ってプラハ-ホレショヴィツェ駅へ行き、 そこからベルリンへ向かう列車に乗って帰ります。

まずはプラハ本駅、ここから地下鉄 13時24分発 ハンブルク行きでベルリンへ ドイツへ向かう列車は混雑してました

無事に家に到着して3泊4日のプラハ旅行は終了です。今回のお土産は絵タマゴとボヘミアングラスの花瓶とテーブルベルぐらいで、 あとは(写真に写ってませんが)コーヒーと私のサングラスですね。それと、面白くて買ってしまった緑茶のティーバッグです。 緑茶→日本という結び付けは正しいですが、「おでん」「生ビール」「空手」って、なんですかぁ〜(笑)。

今回のお土産はこれくらい 誰がこのパッケージをデザインしたの!?

さて、プラハの感想ですが、思っていたよりずっとずっと"現代化"している街でした。映画「アマデウス」というのをご存知でしょうか。 あの映画のロケ地はプラハなんです。古いヨーロッパがそのまま残っている場所としてプラハで撮影されたんです。 私はあの映画が大好きですし、プラハに対するイメージも、映画に出てくるような姿が未だに残っている街なんだろうと思っていたんです。 でも、観光地としても街としても非常に現代的になっているんですね。 ま、よくよく考えたら「アマデウス」って20年も前の映画ですし、いくら旧東欧といえどもチェコは5月にはEUに加盟する国ですからね。 もちろん、現代的になった今でもプラハは十分に楽しめて観る場所もたくさんある街ですので、お勧めです。

※ 文中に登場するチェコ語表記は文字コードの関係で本来のチェコ語表記ではなく、一部類似アルファベットで代替しております。ご了承ください。
home
inserted by FC2 system