ドイツ統一後の新生ベルリンを象徴するポツダム広場(Potsdamer Platz)に、ソニーセンター(Sony Center)はあります。

1920年代、ポツダム広場はヨーロッパ大陸で最も交通量の多い交差点であり、またヨーロッパ文化の中心として栄えた場所でもありました。 しかし第二次大戦中にそこは徹底的に破壊、戦後にはさらにベルリンの壁が建設され、 広場は再建されることなく荒廃したまま放置されました。 1989年11月9日に壁が崩壊、1990年10月に東西ドイツが統一され新生ドイツが誕生、ベルリンが首都となり、 統一ドイツの象徴としてソニーとダイムラー(現ダイムラー・クライスラー)の資本を導入してのポツダム広場の再開発が始まりました。

1991年にベルリン市が実施した都市計画コンペティションでヒルマー(Hilmer)とザトラー(Sattler)が提出した案が選ばれ、 これを元に1992年に、ソニーとダイムラーのそれぞれの地区で建築コンペティションが行われました。 ソニーは7人のアーキテクトをコンペに招待し、その中からヘルムート・ヤーン(Helmut Jahn)の案が選ばれました。

ガラスで覆われたソニーセンター 透明感があります 特徴的な屋根 上空から見るとこんな感じ

1996年10月に定礎が置かれ、総工費7億5000万ユーロの複合施設ソニーセンターは2000年6月14日にオープンしました。 今では年間1000万人が訪れる有名なスポットになっています。

外形的な特徴として目を引くのは、なんといっても三角のテント構造の屋根ですね。 通りを挟んで建つベルリン・フィルハーモニーの屋根を意識して作られた形なんですが、やはり富士山を連想させます(笑)。

26,444m2の敷地には、飲食店としてカイザーザール(Kaisersaal)、カフェ・ヨスティ(Cafe Josty)、リンデンブロイ(Lindenbraeu)、 ビリー・ヴィルダー(Billy Wilder7s)、アレックス(Alex)、ダンキン・ドーナッツ(Dunkin' Donuts)が入っています。

ビールのお店 Lindenbraeu Cafe Josty 貴重な建物 Kaisersaal

さらに8スクリーンを持つシネマ・コンプレックスのシネスター・オリジナル(CineStar Original)、 3D映画館のシネスター・アイマックス(CineStar IMAX)、イノベイティブ・ライフスタイルを提案するズーン・ドット・コム(ZOON.COM)、 最新のソニー製品を1,300m2の店内で展示・販売するソニー・スタイル・ストア(Sony Style Store)、 ドイツが生んだ世界的な大女優マレーネ・デートリッヒ(Marlene Dietrich)の貴重で膨大な遺品コレクションを所有する映画博物館(Filmmuseum)などがあります。

シネスターでは英語版の映画も観られます 最新のソニー製品が並ぶソニー・スタイル 映画博物館は見ごたえ満点

ソニーセンターからは地下を通って、SバーンとUバーンのポツダム広場駅に行くことができ、その地下道にもお土産屋やカフェなどがあります。 そうそう、開設一周年でお伝えした止まっていた新しい地下駅の工事ですが、 その後に再開され、エスカレーターも設置完了し立派に駅らしくなってきました。早く完成してもっともっと便利になって欲しいですねぇ。

ここから駅に行けます 地下道にもお店があります どんどん出来てきました!!

ベルリン国際映画祭の際にはここでも作品が上映されますし、 それ以外の時にも映画にちなんだデコレーションがよくお目見えします。 それから、プレミアム上映会も行われます。これは新作映画が封切になる際に行われるもので、 招待された有名人や映画出演者が赤絨毯を歩いて映画館に入って行くんです。 そう、ブラピやシュワちゃんなど多くの超有名ハリウッドスターがここに来てるんですよ!!

あ、スパイダーマンだ!! (...でかい) トロイの木馬もやってきました スターが歩くレッドカーペット

ソニーセンターの中央にはフォーラム(Forum)と呼ばれる4,000m2の公共の広場があります。 中央に噴水があり、平日でも多くの人が訪れます。またここには無線LANが無料で提供されていますので、 無線LAN接続機能を持ったパソコンを持参すればインターネットに接続することが出来ます。

フォーラムでは年間を通して様々なイベントが行われます。サッカーの試合の生中継、 ベルリンフィルのピクニックコンサートの生中継、 今年は山本寛斎氏プロデュースのショーなどもありました。 11月の終わりからはクリスマスマルクトも開催されます。

ピクニックコンサートの生中継 山本寛斎氏のショー クリスマスマルクトは毎年恒例

このフォーラムの上にあるのが、あの特徴的な屋根の"富士山"です。夜はライトアップされ、様々な色に変化します。

屋根がライトアップ → → 色が変ります

食事をしに来るもよし、お茶をしに来るもよし、最新の製品を買いに来るもよし、 パソコンを持参してインターネットを楽しむもよし、"富士山"を見に来るだけでもよし(笑)、 いろいろな楽しみ方が出来る複合施設です。 地下には860台収容の駐車場がありますので、ベルリンフィルのコンサートを聴きに来た際に車をとめるにも便利です。

新生ベルリンを象徴するポツダム広場のソニーセンター、是非一度訪れてみてはいかがでしょうか。

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